GIANT STEPはGuruh Gipsyと並び70年代のIndonesia Progressiveを代表するバンド。Sherinaのお父さんであるTriawan Munafも在籍していましたItalian Progressiveを思わせるそのサウンドは、少なくとも70年代のBritishからEuro Progressiveのファンには違和感なく受け入れられる高度なLP。これは1977年発表。前作のソリッドなギターサウンドをそのままにプログレ化した3作目。ラジオ局にしか配られなかったLP。一聴して黄金時代のItalian Heavy Symphonic、Museo Rosenbach, Biglietto Per Inferno, J.E.T, Semiramis, RDM・・・といったグループを彷彿とさせる。要はそういう「熱い」サウンドなのだ。だがこの時代にそうしたがインドネシアに入っていたとは到底考えられない。にもかかわらずこの音、どう説明したら良いのだろうか。 前述のグループとの類似性云々以上に、この時代のインドネシアにおいてこうした「独自」の音楽性を「独力」で獲得していたことは驚異としか言いようがない。 SHARK MOVEやAbbhamaと並ぶインドネシアン・プログレの金字塔と言える。 私はここでProg Progとアイコン用語としてこのWardを使いますが、インドネシアのProgは元気で陽気で呑気です。暗くない。明るい。特にこのGiant Stepの2ndは Fusionの要素も入っており、ビートもガチガチに打っています。DJ対応も可能というか、最適です。
このレコードは、どんなに時間とお金をかけても手に入りません。どう考えてみても、プレスされた枚数が15枚以下だからです。インドネシアの音楽は74年と75年のにかけて、音楽ハードがレコードではなく、カセットというメディアでしか発売されていないのです。では?なぜ左近堂でこのアイテムが売却される準備が整ったかというと、それはこのレコードはラジオ局にしか配られなかったPROMOオンリーの超レアなデッドストックだからです。当然ジャケットははじめからありません。無くなったのではなく、LP用のジャケットが制作、印刷されたことが無いのですよ! 因に勿論この作品、カセットテープも廃盤です。内容は素晴らしいのに、大手のラジオ局15局程にしか用意されず、プレスされなかった作品はインドネシアには多数あります。今PCのモニターの前にいるあなたがここで購入を今すぐ決意しないと絶対に手に入りません。15枚以下のPressです。 そして、15枚のうち半分はインドネシアのレコードなので、デス状態である可能性が高いです。このレコードのコンディションはListen EX-で聴ける奇跡的なCopy。 ただ写真で見るとわかるように、何十年もビニールのSleeveに密封されて、長い時間を経て、開封されたものなので、レコードの盤面にビニールの跡が刻まれています。 SEALEDのレコードもこういった問題が稀にあります。しかし、私はこのレコードを VG+(+)と鑑定します。ビニール跡以外に特に問題がなく、音に影響がないからです。チャンスは今です。
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