1981年、坂本龍一とダンスリーこと「ダンスリー・ルネサンス合奏団」とのコラボレートアルバムです。近頃すっかり中古レコードすらお目にかかれない状態でです。 ダンスリーは、リュートやクルムホルンなどの古楽器を使って、中世・ルネサンス音楽を演奏している演奏集団です。このアルバムも、全編に渡って古楽器が鳴り響いていて、まさしくジャケットのような中世ヨーロッパの雰囲気に満ちています。 A-1.B-11はこのアルバム用に坂本が書き下ろした曲、A-4.A-8.B-2には坂本の他のアルバムの曲、その他は古楽という内容。どうしても浮きすぎてしまっているtrack6は別として、各曲の間に大きなズレは感じられません。非常に面白いのが、元々東洋の雰囲気を色濃く持つA-4.B-2が、しっかりとアルバムに馴染んでいること。坂本の作曲センスのグローバルさには改めて感服ですね。 自分の中ではB-11がこのアルバムのベストテイクでした。古楽では絶対使われないであろう変な音階、とっても現代音楽的な要素が古楽器の演奏と妙に気持ち良い融合をしている不思議な名曲です。A-1も坂本の曲っぽくてとっても良いです。 |