URCのシリーズの中でも最良の一枚として名高い1st。この後にSONYからリリースされるPOPアルバムの方が一般的に人気は高いと思うが、やはりこのナイーヴな部分は何者にも代え難い。激しくも楽しいお祭りの季節だった60年代が終わり、だれもがひとりひとり切り離されて、自分を見つめる事を強いられていた70年代初頭。歴史の転換期にあって「これから自分はどうやって生たら良いのか?」と明日を見つめる青年の心理風景がここにある。時に痛々しく、誠実に綴られた歌詞と曲。終わりゆく青春の寂しさと不安が入りまじっており、この時代の現実感が強く表現されている。編曲も見事。傑作です。 |